普通.特別.特殊決議にける決議事項

株式公開入門Naviクローズアップ株主総会の運営株主総会の開催決議方法

決議方法

株主総会の権限

 株主総会とは、株式会社の所有者ある株主の集まりで、会社の最高意思決定機関として、最も重要な事柄を決定し必ず設置されるものです。しかしながら、株主総会はなんでも決められるわけではなく『所有と経営の分離』の考えに基づいて、会社法または定款で定めた事項しか、決議することができません。

 では,、なぜ決議できる事項が限定されているかと言えば、会社が成長し株式公開を行い多数の投資家から出資を受けるようになると、意思決定毎に株主総会を開催することや、重要な経営判断について、経営の専門知識や情報を持たない一般投資家に判断させるのは困難だと考えられるからです。
 ゆえに株主総会ですべてを決定せずに、経営の専門家である『取締役会』に業務執行に関する意思決定を一任し、株主総会では原則として、会社の基礎的な重要事項のみを決定するようになっています。

普通.特別.特殊決議事項

 

 ただし、取締役会を設置していない会社の株主総会は、万能機関として位置づけられ、強行法規または株式会社の本質に反しない限り、いかなる事項についても決議ができるようになっています。
 これは、旧会社法における有限会社の社員総会の権限と同じ事を規定しているもので、会社法の施行において、有限会社を株式会社に取り込むための規定と言えます。

決議の種類

 株主総会で決議を行なうときは、株株主が株式数に応じて与えられた『議決権』を行使して、多数決で行なわれます。この多数決は※定足数や決議数を基準に、普通決議・特別決議・特殊決議の3種類が法律で定められています。

※定足数・・・決議に必要な株主総会への出席数で不足している場合には決議自体がとれない
  決議数・・・決議に必要な議案への賛成数

 ■普通決議

 議決権の過半数を有する株主が出席し、出席株主の議決権の過半数をもって成立する決議です。決議項目としては以下の項目があげられます。

  • 譲渡制限株式(会社法139)
  • 株式の分割の決定(会社法183)
  • 取締役及び監査役の選任(会社法329)
  • 取締役及び監査役の報酬(会社法361)
  • 計算書類の承認(会社法438) 等

 ■特別決議

 議決権の過半数を有する株主が出席し、出席株主の議決権の3分の2以上をもって成立する決議です。ただし、定足数は、定款の定めにより議決権の3分の1まで緩和することができます。
 決議項目としては以下の項目があげられます。

  • 譲渡承認請求株式の自社又は指定買取人による買取(会社法140)
  • 特定の株主からの自己株式の取得(会社法160)
  • 会社の合併(会社法180)
  • 取締役の解任(累積投票で選任された場合)(会社法339)
  • 役員等の責任の一部免除(会社法425) 等

 ■特殊決議

  1)特殊決議ケース1

 議決権を有する株主(頭株)の半数以上で、その株主の議決権の3分の2以上をもって成立する決議です。なお、決議に要する頭数も議決権割合も、定款の定めにより加重することができます。(会社法309B)
 決議項目としては以下の項目があげられます。

  • 全株式についての譲渡制限の定款変更
  • 合併、株式交換、株式移転の対価として譲渡制限株式を交付する場合の承認

  2)特殊決議ケース2

 議決権を有する株主(頭株)の半数以上で、その株主の議決権の4分の3以上をもって成立する決議です。なお、決議に要する頭数も議決権割合も、定款の定めにより加重することができます。(会社法309C)
 決議項目としては以下の項目があげられます。

  • 剰余金の配当など株主の権利について株主ごとに異なる取り扱いを行なう旨の定款変更

  3)特殊決議ケース3

 株主全員の同意が要求されている事項もあります。
 決議項目としては以下の項目があげられます。

  • 全株式について取得条項を付す場合の定款変更(会社法110)
  • 特定の株主から自己株式を取得する場合について、他の株主の売り主追加請求権を排除する旨の定款の定めを置く場合(会社法164A)※当該株式を有する株主全員の同意
  • 種類株式について取得条項を付す定款変更(会社法111)※当該種類株式を有する株主全員の同意

採決(表決)の方法

 株主総会における表決の方法についての法律上の規定はありませんから、挙手・起立・投票その他いずれかの方法によっても、出席者の意思を算定しうる方法であれば差し支えはありません。どの方法を採用するかは、議長の議事整理券(裁量)の問題になります。
 『2006年版株主総会白書』によれば、『拍手』によって採決している会社が92.3%、『挙手』が3.4%ととなっています。

具体的な採決の方法としては以下の方法があります。

  • 発声
  • 挙手
  • 拍手
  • 起立
  • 投票

普通.特別.特殊決議事項株主総会の議決権

株主総会議事録の作成普通.特別.特殊決議事項

 
普通.特別.特殊決議事項