業務の区分(a) |
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証券会社と監査法人の業務区分企業側にとって「これは監査法人に相談すべきなのか、主幹事に相談すべきなのか」よく分からない業務(内部管理・内部監査・会計処理(開示処理) ・TUの部作成・事業計画・資本政策・株価・審査対応等)が多々あります。 【内部管理、T・Uの部作成、事業計画、資本政策等は誰に相談すべきなのか?】 - Navi - 上場準備作業には様々なものがありますが、これらを進めて行く中で『これって誰に相談すればいいのだろう?主幹事それとも監査法人?』と迷う事がありますが、主幹事と監査法人の業務区分としてはどのようになっているのでしょうか? - A氏 - 主幹事は資本政策と審査対応、監査法人は会計周りがメインになります。挙げられた業務で言えば、内部管理・内部監査・会計処理(開示処理)などは監査法人で、事業計画・資本政策・株価・審査対応は主幹事ですかね。Tの部については有価証券報告書なので監査法人ですし、Uの部数値的なところも監査法人ですね。申請書類についは印刷会社も重要になってきますが。 - Navi - でも、内部管理や内部監査などにしても主幹事が、指示を出してくることもあったように思うのですが。 - A氏 - ありますね。それはこういうことです。上場準備作業の目的は、各取引所の審査に通ることです。そして、その取引所との窓口は主幹事が一手に引き受けることになりますので、全ての業務の最終確認(通るかどうかの判断)は、主幹事が行なうことになるのです。そのため、内部管理などについても意見することがあるのです。この流れが、業務区分を分かり難くしている原因のひとつではないかと個人的には思います。 - Navi - なるほど。最終的に全ての作業の出来具合を見て、これなら審査に通ると判断するのは、主幹事ということですね。 - A氏 - そうです。こんなこと言うと監査法人に怒られるかもしれませんが、個人的な見解としては、ひとつ上にいて株式上場をトータルコーディネイトするのが主幹事の立場ではないかと思っています。 - Navi - というと? - A氏 - 株式上場準備会社には、多くの場合で監査法人が先に入っています。なので、準備作業の初期段階で行なう社内規程や内部監査などは、監査法人の支持に従って行なっています。そして、主幹事の公開引受担当者が入る時点では、初期段階の作業は大方出来上がっている体制になっているのです。 - Navi - 監査法人よりも主幹事が先というケースはあまり無いのですか? |
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