対応方法(d) |
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証券会社と監査法人への対応【監査法人や主幹事はどんなところを見ているのか?】 - Navi - チョット漠然とした質問ですが、監査法人や主幹事がよくみるポイントというものはありますか? - A氏 - 監査法人で言えば、やはり内部管理体制が整備されているか・資料が揃っているかまたは、作成能力があるか・決算などの期日を守れるか、などの社内での処理や手続の関連ですね。一方主幹事は、市販されている株式上場マニュアルなどにも書かれていますが、『ビジネスに公共性があるか社会の為になっているか』・『利益を得られるビジネスモデルができているか』・『経営陣の人となりや上場することの意味を理解しているか』、ということですかね。 - Navi - するとどちらかと言うと、監査法人が社内的な面を見て、主幹事が対外的な面を見ているといことですかね? - A氏 - そうですね、監査法人が内向きで、主幹事が外向きという感じですね。やはり、主幹事は(株式の)商品性という面が重要ですから、売れるのか売れないのか・株価はつくのかつかないのか、経営陣が将来公共性に反するようなことをしないのかなどが気になりますよね。 - Navi - 確かに、監査法人は監査業務を行なえば監査報酬を得られますが、主幹事は上場し売れて『ナンボ』の世界ですものね。 - A氏 - あと手数料で言えば、主幹事は一株当り利益が気になりますね。今って、市場によっては成長性などの条件をクリアすれば、赤字会社でも上場できるじゃないですか。でも、主幹事からみれば得られる手数料が気になるので、増資の金額は張ってこなければ旨みがなく、一株当り利益がどの程度になるのかがとても気になるのです。 - Navi - もう少し、詳しく聞かせて下さい。 - A氏 - わかりました。手数料の算出式は『手数料=株価(公募価格)×株数×5〜9%(手数料率)程度』になりますが、公募株数は大体発行株式数の2.3割で、手数料率もある程度決まっていますので、問題は『株価(公募価格)』がいくらになるかにかかってきます。 この公募価格は、株価評価方法としてDCF(ディスカウントキャッシュフロー)方式が一般化した今でも、最終的には『公募価格=(予想)一株当り利益×PER』で決められるのが実態ですので、結局一株当り利益の大きさが重要となってくるのです。 |
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