監査法人.監査業務

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証券会社と監査法人への対応

【監査法人が監査するスペースは、個室がよいですか?】

- Navi - 以前ある会社で、監査法人の方が監査するスペースとして、個室の客間では小さく、また大会議室では広すぎでかつ1・2週間通しで使用することが難しく、確保するのに苦労したことがありました。通常、公開準備室などのように特別なスペースを確保することが多いと思いますが、それが難しい場合は、個室でなくとも構わないのでしょうか?やはり、会社側の人間に聞かれたくないような会話もするので、個室がよいのでしょうか?

- A氏 - 個室の方がありがたいですが、ただ個室でなければならないというわけではありません。会社の従業員の方と同じ場所でしたとしても、監査法人が会社側に聞かれたくないような話は特にはしません。逆に会社側が、従業員に上場準備を行なっている事がまだ秘密であったり、監査ですから会社の業績数値を扱うのでそれらを聞かれたり、見られては困るという場合は、個室が必要ですよね。

- Navi - そうすると、個室にすべきかどうかは、会社側の状況次第という事ですね。

- A氏 - そうです。確かに上場準備の初期段階では、スペース確保が難しくかつ、従業員にはまだ知られたくないケースもあると思いますが、その場合、近くのマンションなどを一時的に借りるという手もあります。ただ、上場準備を本格的に行なうにはスペース確保は上場の際の必要コストと考えて、将来的には用意する必要があるでしょう。

【全て監査法人や主幹事の指示には従わなければならないのか?】

- Navi - 上場準備という作業は、多くの担当者が始めての経験であり、監査法人や主幹事の指示は『絶対』だとして、作業の中には疑問を感じつつも進めているケースがありますが、やはり監査法人や主幹事に疑問や質問をするとイメージ悪くなりますかね?

- A氏 - そんなことはありません。疑問に思ったことやこれはおかしいなと思ったことはどんどん質問すべきですし、それに答えるのが監査法人や主幹事の仕事です。また、質問をすることで、お互いに緊張感を持つことなりますので、それがよい関係にも繋がるのではないでしょうか。
 ただ正直、細々した同じことを何度も聞かれたり、すべてに疑問を持ち指示に従ってくれない場合には「勘弁してくれよ」と思ったりすることもありますがね。(笑)

- Navi - 以前、経理担当者が数千円の「延長コード」まで備品管理をしていたり、10,000円の前払費用を計上し毎月800円の費用を計上していたケースがありました。尋ねると、「監査法人に指示を受けたから」と疑問を持ちながらも処理を行なっていました。そこで、監査法人に再度尋ねると、そこまでは求めてはおらず、結局、言葉の行き違いのようでした。
 上場準備の経験が無い場合、ある意味全てが疑問であり、監査法人や主幹事に指示されれば疑問を持ちながらも「そういうものなのかな」と思ってしまうのも仕方ないところもあり、疑問に思ってもなかなか質問がし難いのも事実だと思います。 これらを防ぐ良い方法はありますか?

- A氏 - 監査法人・主幹事・会社の三者会議や監査法人・会社の二者会議などを設け、そこで質問を行なえば、専門家も複数人いますし、会社側も複数出席しますので、行き過ぎた指導や聞き間違え・勘違いを少なくする事が可能になると思います。
 ただ、三者会議などの多くの人が参加している会議で、あまり細かいことを沢山質問し過ぎるのも困りますが。

- Navi - 確かに、会計処理方法などを監査法人に尋ねると、会計士によって異なることを言われることもありますから、複数の人が参加している中で聞けば安心ですね。

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- A氏 - 監査業務はある意味終わり無い業務でして、個々の会計士の中にはひとつの処理をマニアックに突き詰めて行く者もいますので、それに全部付き合っていては大変です。といっても、先程言われたように経験がないと、それを見極めるのはなかなか難しいですが。
 あと、時々あるのですが、主幹事・監査法人・コンサルタントが経験不足や指導力不足だったり、異なることを支持されたりで会社側が振り回されてしまっている状況がありますので、これも定期的なミーティングを開くなりして、各関係者の役割、方向性、進捗度などを確認することが重要になります。

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