著書の概要(c) |
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書籍の概要 |
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- 石割 - それもあるのですが、というよりも、会社側はどうしても業績以上のバリエーション(株式価値の評価)をしたがりますが「でもそれでいいのか」。この辺は『資本政策立案マニュアル』にも引き継がれた知識なのですが「高ければいいのか」と。高いということは、将来の期待を先取りしたわけですが「後から追加増資し難くなりませんか」「後で破綻しませんか」となる可能性が高くなり、自分で自分の首を絞めていることになりかねません。しかし、あまりこの辺のことを書いている書籍は少ないと思うのです。 - Navi - そうですね。 - 石割 - 高い増資をすると言うことは、資金調達と持ち株比率維持の二点において、トレードオフをクリアしているようではありますけど、一方で『段階的なラウンド投資をする時の時価増資の可能性というものを危ういものにしていませんか?』というのがこの本の主題のひとつになっています。 - Navi - 確かに。でも、これをベンチャーの経営者に理解させるのはなかなか難しそうですね。私の経験から言うと、経営者の中には「VCは利息もいらない、返済も求めない資金を億単位で出してくれるとってもいい人」「お金貰っちゃった」くらいに思っておられる方は結構多いですからね。 - 石割+Navi - (笑) - Navi - 要するに『投資』と言う本質を分かっていない場合が多いですし。でも、この辺りをよく理解しないで、資金調達を行い痛い目にあった経営者は少なくはないでしょうから、これはやはり石割さんにセミナーを開催してもらい、参加し理解してから資本政策に挑むのが最善ですね。あっ!もちろんこちらの本でもOKですが。(笑) - 石割 - ええ。(笑) 『ベンチャーキャピタル資金調達術』では、この辺りの解説を起業家向けに書いておりますので。 - Navi - 『ベンチャーキャピタル資金調達術』は発売が2006年1月と言うことで、それ以後に会社法や金取法などの改正がありましたが、内容的には問題はないのでしょうか? - 石割 - はい。あまり影響はないですね。調達サイドから「VCってどんな人達なのか?」などを書いていますので、情報的にはあまり陳腐化していないと思います。私自身、陳腐化するような部分にあまり関心がありませんし。(笑) - Navi - あ〜 いいですね。そういう内容を提供できるというのもすばらしいです。条文中心の本は面白くないですから。って、こんなこと言っていいのかな。(笑) - 石割 - ええ。『ベンチャーキャピタル資金調達術』が入門で、その発展版が『資本政策立案マニュアル』で中級といったイメージでしょうか。 |
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