資本政策立案マニュアル

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著書2冊の紹介

【資本政策立案マニュアル】

- Navi - 今回は『資本政策の立案策定』をテーマとして伺わせて頂きますが、先ず石割さんは資本政策に関する著書として、2008年7月に出版された『資本政策立案マニュアル』と2006年1月に出版された『ベンチャーキャピタル資金調達術』がありますが、こちらの書籍の内容等をお聞かせ下さい。
 最初に『資本政策立案マニュアル』は、どういった内容でしょうか?

- 石割 - はい。『資本政策立案マニュアル』は対象としている読者層として、主に起業家、同業の会計士・証券会社・ベンチャーキャピタルなどを考えています。内容としては、プロの方にはかなり入門的なことなので『釈迦に説法』かとも思うのですが、資本政策の考え方を書いた本です。

- Navi - おすすめポイントはありますか?

- 石割 - 自分として留意したところですが、資本政策には、安定株主・資金調達目的・創業者利潤といった目的はあるのですが、結局資本政策の根本と言うのは『各利害関係者の利害調整に尽きる』のではないかと言う思いがあるのです。

- Navi - と言いますと?

- 石割 - 先程上げた目的と言うのは、『あちらを立てればこちらが立たず』というトレードオフであったり、複数目的をどう折り合いを付けて行くということだと思うですが、これは参考書等に載っている通りになるかと言えばそうは成らず、現実には100社100様となります。では、どういう風に作れば良いかと言えば、結局は置かれている利害関係者との利害をどう調整して行くかという視点が必要になって来ると思うのです。

- Navi - そうですね。

- 石割 - この本は他の本とは経路の違う内容でして、資本政策のエクセルの表などもあまり載せていないのですが、これは出来上がった資本政策をエクセルの推移で見ていても利害の当事者ではないと、この裏にどう言うドラマがあったのかはなかなか分からないという理由からです。ですから、ちょっと変わった視点になりますが、『誰がどういう利害を持っていて、こういう事をしようとするとこういう人との利害が相反するので、ではこの辺にしましょうか』というような価値判断を載せています。

- Navi - 仰る通り他の本では中心として書かれる、規制や税制の部分や資本政策の表を使った解説等は少なくなっていますね。

- 石割 - ええ。教科書的な規制の部分やロックアップのことなどは載せていないのですが、自分の関心外というか、他の本には絶対載っている事が載っていなかったりもしています。(笑)

- Navi - こんなことを言うと他の書籍を書かれたに怒られるかもしれませんが、規制・税制や用語の解説などは机上の勉強だけでもある程度は書けますが、価値判断や判断基準となると、これは実際に場数を積んでいないとなかなか書けないものだと思います。

- 石割 - 執筆のリスクを取らないとなると条文を写すなどすれば良いと思いますが、『だったら条文読めばいいじゃないか』と思いますし。知識より知恵と言いますか、私に本を書かせようとすると、こう言った内容になってしまうのです。

- 石割+Navi - (笑)

- Navi - 読者にしても、ただ規制や税制等を条文等を通して解説されるよりも、多くの経験により出て来る、『その奥のも』のを語られているので、この本に関心・興味を持たれる方も多いと思います。

- 石割 - ですから、会計士としての資本政策や株価算定という部分の他に、あまり類書にない、お金を入れる側(VC)の感覚やその奥の背景等を書いているのが特徴になっています。あとは、株式公開入門Naviさんのデータ等を援用しつつ、感覚値ではなく「『論より証拠』実際にこの様な結果になっていますよ」というのも伝えたかったです。

- Navi - 実は、私も同じような考えで、『株式公開入門Navi』を始めたのです。株式公開準備作業と言いますと『T.U部、規程作成、審査』などがメインに言われますが、これらは証券会社や監査法人がアドバイスしてくれますし、誰にいつまでにどんな書式で提出するのかは決まっていますので、実際のところあまり悩んだ覚えがありません。法令法規等で決まっているのならその通りやれば良いので。大変だったのは、数値管理への意識改革、業務フローや帳票の運営や定着化、月次の早期化など、決まった答えが無く相談する相手がいない作業でしたので、その辺りを少しでもこれから上場目指す方の助けになればと始めました。

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