立案.実行.管理(c) |
|
- 時田 - 違います。資金を引っ張ってくるための事業計画では、例えば5年なら5年の期間の中でのキャッシュフローはどう回って行くかというのが基本ですから、資金の流れとその裏付けが有れば良いわけです。必要あれば、専門家も使うことは使いますけど、IPOの事業計画に比べたら関わる人員も1/5〜1/10位で済むのではないでしょうか。 - Navi - IPOの事業計画の場合、30%も乖離してしまうと致命的になってしまいますが、銀行さんなどの場合はどうなのでしょう? - 時田 - 銀行さんなどの場合は、そんなに細かいとは言ってきません。正直、お金を出す時以外あまり見てもいないと思いますよ。 - Navi - 話が飛んでしまいますが、お客さんには様々な業種・業態が来られると思いますが、例えばITだ・飲食だ・製造業だと。今まであまり携わりのない業種での依頼が来たい場合、事業計画を作成するのは大変ですよね? - 時田 - 確かに、知らない業種のところに入るのですから難しい面はありますよね。なので、その瞬間に勉強し始めます。本を10〜20冊買ってガァーって読み込みます。でもそれでも俄か知識にしかならないので、あとはインタビューを通じてそこにある問題は何なのかを突き詰めていけば、ある程度お金を出す側に納得してもらえるキモを押さえた事業計画は出来てきます。 【事業計画の運営管理方法】 - Navi - 事業計画の実際の運営管理方法ですが、どのように行なえばよいのでしょうか? - 時田 - これは月次で言えば、毎月の予算と実績の対比です。おおまかな損益計算書項目と資金繰りを見ます。そこで先ず怪しいものが出ていないかを確認します。で、特に問題が無い状態でしたら流しますけど、もし問題点等が出てきましたらそれを確認していきます。あと、そこの数値計画のところは結局社員の方ですので、週に1.2回は出来るだけ現場に行って、帳簿等と突き合わせながらチッェクします。また、このようなコミュニケーションを取って行くことで、現場で社員の方と信頼関係を築いて行きます。 - Navi - 予実績を比較して問題点等を洗い出して行く場としては、中小企業の場合取締役会や経営会議になると思うのですが、私が今まで見てきた中で多いのが、これらが『問題を見つけ原因を探り対策を講じる、もしくは方針を決める』というよりも、『社長の説教部屋』のような場と化しているケースです。 - 時田 - ありますね。基本的にカリスマ性がないと進まないわけですから、多少はしかたない面もありますが、やはり社員を中心にやらせないといけませんよね。いつまでも社長が唯一では、社長が病気にでもなり倒れたら会社が立ち行かなくなってしまいますから。そしたら、社員達も、お給料貰えなくなり生活ができなくなってしまい、「社長保証できるの?」って話になりますからね。 - Navi - 確かに外部の人間でないと言えませんよね。 - 時田 - 言えないです。また言ってはいけないと思うのです。従業員はお金貰っている立場ですし、外部の人間は「お前要らない」と言われれば辞めない立場なので、逆に言えるのです。 |
|