取締役の就任 |
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取締役に就任するとは日本の中小企業の多くが、トップ(代表取締役)が一人いてあとは横並びの組織で、取締役についても、係長→課長→部長という出世の延長戦上のように考えられています。しかしながら、取締役とは、法的に従業員としての部課長などと比べ、責任・権限・義務などの会社との関係が大きく異なるのです。 取締役と従業員(使用人)との大きな違いとして、取締役は株主総会により経営のプロとして選任され、選任された人は法的に取締役としての義務や責任を負うこととなります。 ■取締役と従業員の違い
取締役には法的知識が不可欠 取締役は広範な権限や義務を有し、様々な責任を負っているため、企業の不祥事等に対し株主代表訴訟を起こされことがあります。特に近年はコストが掛からなくなったため、多くの訴訟が起こされています。 そのため、これからの取締役等には、委任された職務を適切に遂行するのはもちろんのこと、法的な知識についても専門家に任せっきりにならず、取締役としての法律上の権限や義務についての知識を身に付け、法的義務を認識する必要が重要となります。 もし法律を知らずに、会社法に違反してしまったとしても、本来知るべきであった事柄については『過失がある』と判断されます。 「名前だけ貸してください。絶対に迷惑はかけませんから」という話を持ちかけられたとしても、取締役になったならば、「知人に頼まれて」「形式だから」という弁明は通用しなくなるのです。 取締役になった以上如何なるケースにしろ、そうした法的責任が生じる可能性があることを、十分認識し理解しておく必要があります。 |
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