買収対象企業の選定

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ターゲットの選定

ターゲット企業の選定

 『買収に関する企業戦略の策定』に適合したターゲットを探し出すのは大変な作業であり、上場企業だけでも3・4000社程度あり未公開企業まで入れると大変な数で、その中から探し出さなければなりません。更には公開会社であれば事業内容や財務内容などが公表されていますが、未公開企業の場合はそれらの情報を得るにも大変な困難になります。
 このように自分自身でターゲットを探すのは限界がありますので、M&Aブティックといわれる『M&A仲介専門業者・商工会議所・証券会社・取引銀行』などに依頼し紹介してもらうことが多々あります。

 数社の候補社が見つかったならば、業績・成長・財務内容・株主構成・規模などから絞込みもしくは順位付けを行います。
 その後具体的な交渉を行って行きますが、M&Aは片思いでは成立しませんので相手方の意向が重要になります。経営難に陥っている場合や投資ファンドであれば可能性はありますが、成長企業の中核事業であればなかなか買収提案には応じてはくれません。

 そこで、相手方の意向を無視し買収を行う場合もあります。未公開企業の場合は株主売り買いが自由に行えないので難しいですが、公開企業の場合には株式が市場で自由に売り買いがおこなえますので、株式を市場から買い付けたりTOBを行うなどし株式を買い集め支配権を強引に奪う手法になります。これを『敵対的買収』といいますが、現実的にはあまり成功例は多くはありません。

M&Aの相談機関

 前述したようにM&Aは複雑かつ長期に渡る作業であり、多くの場合外部協力者の力を借ります。ターゲット選び・交渉サポート・法務・財務・税務・契約書作成・価格算定等の個々のスペシャリストから、これらを一括サポートしてくれる専門集団もあります。
 ただこれらを活用するにしても全てを任せっきりにするのではなく、積極的に自らも加わり『買収に関する企業戦略の策定』における目的を曇らせないよう成果あるM&Aとするためには、一緒になって協議して行かなければなりません。

 ■証券会社・銀行

 大手の証券会社や銀行は、大企業のM&Aをおもに扱い、代理人的な立場をとります。

 ■商工会議所

 日本商工会議所や大阪商工会議所には、M&Aの相談窓口があります。相談を受けると、会員として登録されているM&A専門会社や金融機関などに匿名で紹介し、アドバイスをしたり、相手先を斡旋したりします。

 ■弁護士

 法務面の調査・契約書作成・法務面アドバイスを行います。

 ■公認会計士

 会計・税務面の調査・会計・税務面アドバイスを行います。

 ■コンサルティング会社

 特定の業種に強い、あるいは中堅。中小企業のM&Aが得意など、会社によって特徴に違いがあります。情報量や技量などについても会社によってさまざまです。

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