予算実績比較表作成 |
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予算実績比較表作成ポイント 予算実績比較表を作成する場合、そのファーマットは非常に重要になります。他社のものや見本として書籍などに記載されているものもありますが、業種・規模・経営方針・経営者の意向などによっても異なりますので、自社にあったものを工夫しながら作成する必要があります。これらのなかには、予算編成時から予算統制において比較することを意識して行なわなければならない事項(事業区分・表示項目等)もありますので、早めに決定しなければなりません。 ■事業区分 予算実績比較の目的のひとつである、『差異の分析により原因を探り検討し改善策を講じ、業績を向上させる』を行なうには、業績を責任区分等に分ける必要があるので、次のような区分毎に分け比較を行ないます。
■表示項目 予算実績比較表では、あまり細かく情報を提供してしまうと見難くなったり、重要な箇所を見逃したりしてしまいます。逆に情報が少ないと、差異分析や原因を探ることができなくなってしまいますので、業種や経営戦術等に沿って、提供する情報の取捨選択を行ないます。例えば以下のような事項があげられます。
『勘定科目』では、損益計算書の販売費及び一般管理費や、営業外損益の勘定科目の全てを記載してしまうと、見慣れない人にとっては把握し難くなってしまったり、スペースの問題も出てきますので、自社にとってボトルネックとなる項目を中心に、取り纏めて表示する場合もあります。 ■使用する人の立場にたって 予実績比較表は会議等で使用される書類ですので、会議に参加する人達が理解できるものでなければなりません。会議に参加する人達のすべてが、財務に精通しているわけではありませんので、理解・説明がし易いような工夫が必要です。例えば以下のような事項があげられます。
■何を分析したいのか 比較をする場合『何を分析したいのか』を明確にする必要があります。分析目的が違えばフォーマットや比較する数値も異なりますので、先ずどのような分析をするための表なのかをはっきりさせておかなければなりません。例えば以下のような事項があげられます。
比較する対象としては
最後の『修正前予算』は、これと修正後予算および実績とを比較することで、その差異を区分し把握することで、予算修正を行なわなければならなくなった原因を分析し、来年度以降の予算作成の精度向上に活かという意味があります。 なお予算実績比較の管理は、連結会社の数が少ない小規模な企業でも原則連結ベースで行ないます。 |
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