株主総会の目的 |
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株主総会での獲得目的株主総会の運営準備をするにあたり、まず株主総会での獲得目的を認識しておく必要があります。なぜなら運営準備において、『その獲得目的を獲得するためにはどうするか』が、準備作業での判断基準となるからです。 株主総会での獲得目的も、市場や社会情勢の変化と共に移り、以前は、『総会屋への利益供与や総会での暴力などの排除』を目的とし、『会社提案議案の可決』は目的として重要視されていませんでした。しかしながら近年は、総会社もほとんど数えるほどしか居なくなりましたが、逆に会社提案が否決されることが多くなりました。 株主総会での獲得目標としては、以下の項目があげられます。 ■会社提案議案の可決 安定株主の割合が半数を下回る会社が多くなり、取締役会提案が総会で否決・撤回されるケースが増えてきました。従来、株主総会の決議結果は、取締役会で事実上決まっていましたが、近年は株主の賛同を得るために、どのような取締役会提案を出して行くかが重要となっています。 ■SR(株主重視)活動 経営陣は、日頃から自分達の経営方針を株主に開示や説明を行い理解を得て、株主の信頼と指示を獲得する必要がありますが、こうした努力を『SR(Shareholder Relations)活動』と言います。このSR活動の具体的な方法として、株主総会や株主懇親会の開催が揚げられます。 ■適法な運営 株主総会に瑕疵があれば、その決議は取り消されてしまいます。例えば、取締役選任決議が取り消されてしまえば、経営陣不在という事態となり、経営が立ち行かなくなってしまいます。担当者は、最低限の必要要件として『適法運営』には細心の注意が必要です。 IR活動とSR活動の違い 『IR活動』は、一般投資家など広く社会全般に会社の価値を理解してもらい、会社の評価を高め、自社の株式を購入してもらうための活動になります。一方『SR活動』は、株主の信頼と支持を得るための活動になります。株主総会は株主の集まりになりますので、『SR活動』が求めることになります。 |
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