株主総会開催中の注意ポイント

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ポイント開催中編

株主からの質問

 ■質問がまとめられない

 緊張して、質問がまとめられなかったり完結しない場合には「株主様 ただいまのご質問は○○○ではないかというご趣旨ですね」と手助けをして、回答に入る。

 ■意図的に長い場合

 意図的に長く話している場合は「株主様 だいぶ質問時間が長くなっております。1分以内におまとめ下さい」、複数の質問を終わらせるには「株主様 ご質問はあと一問でお願い致します。どうぞご質問下さい」などという。

 ■質問受付

 株主からの質問・意見等は、受け付けるところ以外では受け付けない。
 もし、株主が発言したならば「株主様 ご発言は後ほどお受けいたします」と述べ、議事を進める。

株主からの質問の回答

 ■株主が回答役員に社長を指名した場合

 議長(社長)はそれに従う必要はありませんが「私をご指名ですが、担当は○○取締役ですので、○○から回答いたします」などといい、回答役員の回答後に「株主様、十分な説明と思いますがいかがでしょうか」、「私も同様に考えております」など付け加えます。

 また、議長が指名どおりに回答するならば「それでは、私をご指名いただきましたので、私からご回答申し上げます。」などという。
 重要な問題に対しては議長自らが回答することが、株主から納得を得られます。

 ■議長が自分自身で回答する場合

 議長自身で回答する場合「ただいまのご質問につきまして、私からご回答いたします。」といって回答を行い、最後は「以上です」「以上、ご回答申し上げました」など、回答の終了がわかるような言葉で締めくくる。でないと、終わったかどうかわからず戸惑ってしまうので。

 ■質問を聞き漏らした場合や趣旨がわからない場合

 「ただ今のご質問の趣旨は○○でよろしいでしょうか」「ただ今のご質問がよく聞き取れなかったのですが、もう一度お願いできますか」などという。
 ただし、聞き漏れのについては出来るだけないようにするため、議長・取締役・事務局は、自分に関係あるかないかに係りなく、メモをとるようにする。

報告事項の報告方法

 かつては営業報告書等を朗読する方法がほとんどでしたが、最近はビデオを利用したり、スライドやグラフを用いたりして、必ずしも営業報告書の内容にとらわれず、会社の概況等を自由に説明することで、株主にわかり易く、退屈させないような工夫をした報告の方法が増えています。

議事中の事務局との打ち合わせ

 議長は対応に困ったときは、堂々と事務局と打ち合わせをしても構いません。議長は法律には不慣れであり、適法な総会をするために、必要に応じて事務局と相談することは当然といえます。その場合「しばらく、お待ち下さい」・・・「お待たせ致しました。ただ今のご質問につきまして・・・となっております」などという。

社員株主の対応

 株主総会を総会屋が仕切っていた頃は、多くの社員株主を動員し「異議なし」などと叫ぶこともありました。
 しかし現在では数名の者が、議事の進行中に議長の「・・・よろしいですか」の問いかけに対し「賛成」や拍手などを返す程度になっています。問いかけに対し、全くの無反応だと議長の議事進行が滞ってしまいますので。

総会は『開会宣言』から『閉会宣言』まで

 株主総会は『開会宣言から閉会宣言まで』という原則があります。当たり前のことのようですが、『説明義務違反』や『不当な議事進行』など、決議取消が問題となり得るのは、開会宣言から閉会宣言までの間です。役員・事務局ともその間は神経を集中することが必要です。

 例えば、総会での質疑が長引くと『お答えは総会終了後に』と対応する例がありますが、閉会宣言後にいくら丁寧に説明しても『説明義務』の履行にはなりません
 また、閉会宣言後に、残っている株主からの質問を漫然と受け付けて回答したりすると、その場が法的意味の『総会』であるかのような誤解が生じます。その結果、『説明義務違反だ』と主張される可能性も出てきます。このような事態を避けるためには、閉会宣言をきっぱりと実施することです。

株主総会.質問.報告ポイント開催前編

ポイント開催後編株主総会.質問.報告

 
株主総会.質問.報告