IPOメリット.デメリット

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一般的なメリット・デメリット

株式公開(上場)メリット

知名度・信用力のアップ
  • 株式の売買に伴う、企業名・事業内容の浸透
  • マスメディアで報道される機会の増加
  • 業績開示等による社会的信用の増加
企業成長
  • 知名度・信用力のアップにより優秀な人材獲得が容易
  • 証券市場からの大量で長期の資金調達が可能
  • 財務体質の強化
  • 内部管理体制の整備
従業員の志気向上
  • 将来性のある職場としてモチベーション向上
  • 従業員持株会への加入などによる帰属意識の向上

 この他に創業者や従業員の立場からでは、公開株式(上場)における利潤は莫大な金額になり一般社員でも従業員持株等により数百万〜数億円・創業者ともなれば何百億近い利益が得られる可能性があります。

株式公開(上場)デメリット

自社株への配慮
  • 株価・売買出来高など今まで経験のない自社評価への配慮か必要
株主への配慮
  • ディスクロージャーの義務
  • IR活動など株主等に対する情報提供の配慮
事務量・経費の増加
  • 株式事務・有価証券報告書作成などの事務作業の増加
  • 事務量増加による人員増・公開に伴う手数料による経費増
株式買占め等によるリスク
  • 営業権乗っ取り、株式の買占め
  • 外部者の経営への参画
  • 悪質な株主の株主権の濫用
  • 株主代表訴訟
   等で、今まで以上の留意が必要となる

 最後の『株式買占め等によるリスク』は株式公開によるデメリットと揚げられていましたが、数年前までの日本人株主は「もの言わぬ株主・シャンシャン総会」などと言われ、現実的にデメリットとして大きくクローズアップされて来ませんでした。しかし、ここ数年の『外国人株主増加』・『村上ファンドような「もの言う株主」の登場』、特に『ライブドアによるニッポン放送買収』でのライブドア社長が言った『買収されたくなければ公開しちゃダメなんです。』は、上場企業のほとんどの経営陣が「うちは大丈夫か?」と、今更ながら株式公開することによるデメリットとしてこの『株式買占め等によるリスク』に気づかされた出来事でした。

 その後公開企業では様々な企業買収防衛策が講じられるようになり、中には株式公開していることによるデメリットを考え経営陣による企業買収(MBO)を行い、あえて非上場へと方針をとる企業も出てきました。

 この他にも、三角合併・J-SOX法・四半期決算などの導入により、株式公開による買収の可能性やコスト負担は近年益々大きくなていますので、これらのデメリットを過小評価することなく株式公開の判断をしなければなりません。
 また、自社の株式公開時に考えられるデメリットを事前に把握することで、その対策を講じ最小限にすることも必要です。例えば『株式買占め等によるリスク』ならば、ある程度回避するための策として、公開準備中における資本政策でしっかりと安定株主対策を行うことが有用になります。

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